この度、城戸淳教授とヨハネス・ヘーベレ教授が「シトリン欠損症の臨床的背景: 多面的病態のグローバルな展望」と題する論文を発表いたしました。この論文は、チューリッヒ大学小児病院での城戸教授のフェローシップ期間中に執筆されたものです。本研究は、シトリン財団海外留学賞の助成を受けて行われました。本論文はJournal of Inherited Metabolic Diseaseに掲載され、こちらで閲覧することができます: Journal of Inherited Metabolic Diseases| Clinical Landscape of Citrin Deficiency: A Global Perspective on a Multifaceted Condition(英文)

本論文は、シトリン欠損症の臨床的背景に関する既存の文献を総合的にレビューし、遺伝的基盤、多様な臨床像、新生児スクリーニング、診断、臨床研究について検討し、この疾患の最新の世界的概観を提供するものです。特に注目すべきは、新しい命名法の導入です: 従来のシトルリン血症II型(CTLN2)に代わって、思春期および成人期のシトリン欠損症(AACD)です。さらに、共著者の一人であるサイカット・サントラ医師の寄稿により、英国におけるシトリン欠損症患者群に関する最新の臨床的知見が初めて紹介されています。

この総説は、文献における重要なギャップを埋めるものであり、大いに必要とされています。本論文はシトリン欠損症の臨床的理解を大いに深め、医学・研究界にとって貴重な資料となると確信しています。著者らはまた、シトリン欠損症の記述のパイオニアである佐伯武頼教授にこの功績を捧げています。

当財団は、シトリン欠損症の理解を深め、最終的にはこの疾患の治療法を見つけるための研究プロジェクトに資金助成し続けています。現在、シトリン欠損症の研究に3,000万ドルを拠出し、研究助成金を提供しています。研究助成金の詳細については、こちらをご覧ください: https://citrinfoundation.org/ja/research-2/funding-opportunities/.

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