「ミトコンドリアのアスパラギン酸/グルタミン酸輸送体シトリンの器官局在と基質輸送におけるドメインの異なる役割」と題する論文が発表されました。この論文はソティリア・タブーラリ博士、デニス・ラカバンヌ博士、ゴンサロ・ペレイラ博士が筆頭著者で、エドモンド・クンヒ教授が最終著者です。論文は「Molecular Metabolism」に掲載され、こちらで閲覧可能です: Molecular Metabolism | Distinct roles for the domains of the mitochondrial aspartate/glutamate carrier citrin in organellar localization and substrate transport

シトリン財団の共同助成によるこの斬新な研究は、シトリンタンパク質の機能とミスセンス遺伝子変異によって誘発される欠損についての新たな洞察を提供し、シトリン欠損症研究の分野を前進させるものです。

今回の発見により、N末端ドメインへのカルシウム結合は、これまで考えられていたような基質輸送活性を制御しないことが初めて明らかになりました。さらに、カルシウム結合はタンパク質の安定性、二量体化、ミトコンドリアへの取り込みには影響ないことも明らかになりました。その代わりに、このドメインの変異はミトコンドリアインポートの欠損を引き起こす。対照的に、キャリアドメインのミスセンス変異のほとんどは、ミトコンドリア局在にはほとんど影響を及ぼさないか、まったく影響を及ぼさないが、輸送活性は著しく損なわれていました。これらの発見は、シトリン欠損症の診断や予後評価だけでなく、将来の治療法の開発にも役立つ可能性があります。

この重要な業績について、著者の皆様に心よりお祝い申し上げます。このような大規模な研究は、チーム全体の多大な努力の賜物であり、著者の皆様の献身に深く敬意を表します。

当財団では、シトリン欠損症をより深く理解し、この疾患の治療法を最終的に見つけ出すため、研究プロジェクトへの支援を継続的に行っています。これまでにシトリン欠損症に関する研究に対し、総額3,000万米ドルを割り当てており、現在もこの疾患を研究するための寛大な研究助成金を提供しております。資金提供の詳細につきましては、こちらをご覧ください:https://citrinfoundation.org/ja/research-2/funding-opportunities/

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