矢﨑 正英 教授
信州大学先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所
信州大学医学部保健学科 検査技術科学専攻 生体情報検査学

シトリン欠損症疑いの症例を対象とする詳細な遺伝子解析

背景: 

SLC25A13遺伝子解析の手法は1990年に鹿児島大学佐伯教授と小林准教授率いる研究室により確立され、診断確定のため多くの遺伝子解析がここで行われましたその後佐伯教授の退官と小林准教授の病のため2014年に信州大学が解析を引き継ぎ、現在も多くの解析を行っています。 


研究: 

大抵は遺伝子解析により両アレルでの変異が同定されシトリン欠損症の診断につながりますが、中にはシトリン欠損症を疑う臨床症状があるにも関わらず片方のみの変異が同定される症例も少なくありませんでした。臨床症状がありながら診断に至らなかったこのような症例について、マウントサイナイ大学アイカーン医科大学の大石公彦先生と共同でより精密な遺伝子検査を実施することとします研究対象のサンプルは当院の患者様のものとかつて鹿児島大学で検査され、引継ぎに伴い信州大学に移管されたものを含みます。確定した結果をもとに、患者さんが適切な治療を開始できることを願っています。 

(2022年6月 更新)