シトリン財団とチューリッヒ大学小児病院:尿素回路異常症に特化した世界初のトランスレーショナルリサーチセンターを設立

2025年5月22日、シトリン財団はチューリッヒ大学およびUZH財団とともに、画期的な取り組みの開始を発表しました。それは、尿素回路異常症(UCDs)に特化した世界初のトランスレーショナル・リサーチ・センターの設立です。

この新センターは、チューリッヒ大学小児病院に併設された小児研究センター(Children’s Research Center)内に設置され、UCD Translational Center Universität Zürich – Citrin Foundationとして、希少疾患研究における転換点を示す取り組みとなります。設立当初から、科学的発見と臨床応用の間にあるギャップを埋め、可能性のある研究成果を実際の治療へとつなげることを目的に設計されています。

シトリン財団は、今後10年間で総額1,000万スイスフラン(CHF)の支援を提供することを約束しており、本センターはUCD研究の進展を加速させるための他に類を見ない環境を備えています。現在、UCDに対しては肝移植を除き根治的治療が存在していませんが、遺伝子治療をはじめとする新たな治療法のブレイクスルーが目前に迫っています。課題は、これらの科学的進展をいかにして患者に届く実用的で有効な治療へと変換していくか、という点にあります。

本センターでは、シトリン欠損症をモデル疾患として活用し、尿素回路異常症群全体に対応可能なスケーラブルなトランスレーショナルリサーチの枠組み構築を目指しています。これらの希少疾患は、相互に関連する代謝経路や臨床的特徴を共有しており、臨床的インパクトと拡張性を重視した統合的アプローチに適しています。

本センターの指揮を執るのは、尿素回路異常症および先天性代謝異常症の世界的専門家であり、臨床研究者でもあるヨハネス・ヘーバレ教授(Professor Johannes Häberle)です。以下の重点領域において、トランスレーショナル研究を推進していきます:

  • マルチオミクスによるバイオマーカーの探索
  • 肝臓代謝機能に関する研究
  • 遺伝子治療を含む新規治療法の開発
  • 臨床試験に向けた体制整備

本センターの設立は、私たちの究極の目標であるシトリン欠損症の治癒に向けた大きな前進であり、同時に希少疾患全体に対しても持続的なインパクトをもたらすものと確信しています。

▼ 詳細はこちら:

  1. UCD Translational Center Universität Zürich
  2. AP通信 プレスリリース:シトリン財団とチューリッヒ大学小児病院がUCDに特化した世界初の研究センターを設立

Center Opening Ceremony Program