このたび、シトリン欠損症に関する新たな研究論文「乾燥ろ紙血を用いたシトリン欠損症に対するリアルタイム定量PCR法による新生児スクリーニングシステムの開発」が、Molecular Genetics and Metabolism誌に掲載されましたので、ご案内いたします。本研究は、城戸 淳先生を筆頭著者、中村 公俊先生(熊本大学)を責任著者として発表されたもので、長年の共同研究者であるヨハネス・ヘーバレ先生(チューリッヒ大学小児病院)も研究に貢献されています。
シトリン財団は本研究の一部を支援しており、この重要な論文の発表にあたり、著者の皆さまに心よりお祝い申し上げます。

本研究は、日本で現在行われているシトリン欠損症の新生児スクリーニングにおいて、感度が十分ではないという課題に取り組んだものです。著者らは、乾燥ろ紙血を用いたリアルタイム定量PCR法によるスクリーニング手法を開発し、日本で最も多くみられる6種類の病的なSLC25A13 遺伝子変異を検出できるようにしました。この手法は、既存の検査体制に組み込みやすく、迅速かつ低コストで新生児スクリーニングの感度向上につながる可能性があります。また、シトリン欠損症患者さんの早期診断・早期介入を支え、長期的な転帰の改善に貢献することが期待されます。
主な結果として、代謝物に基づくスコアリングとqPCR検査を組み合わせることで、シトリン欠損症のスクリーニング感度が大きく向上する可能性が示されました。本検査は、野生型、ヘテロ接合型、ホモ接合型の遺伝子型を確実に判別でき、さらに迅速で費用対効果が高く、既存の新生児スクリーニングの流れにも適合するものです。
これらの知見は、シトリン欠損症患者さんの長期的な転帰を改善するうえで重要となる、早期診断と早期介入を後押しする可能性があります。
当財団は、シトリン欠損症の理解をさらに深め、最終的には治療法を見つけることを目的として、引き続き研究プロジェクトへの支援を行っております。これまでに、シトリン欠損症の研究に対し3,000万米ドルを拠出しており、現在もこの疾患の研究を対象とした充実した研究助成を提供しています。
助成金の詳細については、こちらをご覧ください:https://citrinfoundation.org/ja/research/funding-opportunities/
皆さまからのご意見やご提案を大切にしております。どうぞお気軽に、こちらの連絡先までご連絡ください: info@citrinfoundation.org

