このたび、シティ・オブ・ホープ ベックマン研究所のヴィノッド・ティワリ氏(筆頭著者)およびチャールズ・ブレナー氏(責任著者)による Nature Metabolism 掲載論文「シトリン欠損症におけるグリセロール-3-リン酸による ChREBP 活性化、Fgf21 転写誘導および脂肪生成促進」が掲載されましたことを、喜んでお知らせいたします。論文全文はこちらよりご覧いただけます: https://doi.org/10.1038/s42255-025-01399-3

本研究は、シトリン欠損症(CD)患者にみられる糖質忌避および脂肪肝について、その機序を説明する仮説を提示するものです。著者らは、CD マウスモデルおよびそれを補完する細胞実験系を用いて、グリセロール-3-リン酸(G3P) が蓄積し、それによって 炭水化物応答配列結合タンパク質(ChREBP) の転写プログラムが活性化され、線維芽細胞増殖因子21(Fgf21) が増加しうることを示しました。さらに著者らは、このシグナル伝達機構が脳内で作用して食事忌避行動を引き起こし、あわせて脂肪生成を誘導する可能性があると提唱しています。これらの知見に基づき、著者らは、やせ型の代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD) および CD に対する治療薬開発につながる可能性を示唆しています。
本財団は、CD をめぐる独自の研究課題をこの研究グループに紹介するとともに、本研究を可能にした特異的なマウスモデルを提供できたことを大変嬉しく思います。本研究は、代謝の基本経路であるリンゴ酸‐アスパラギン酸シャトルの機能不全を引き起こす CD を研究することによって、この疾患そのものにとどまらない、より広い意義をもつ知見が得られることを示しています。私たちは、CD の理解を前進させるこの意義深い貢献に対し、著者らに心よりお祝い申し上げます。
本財団は、シトリン欠損症の理解をさらに深め、最終的には治療法の確立につなげることを目指して、引き続き研究プロジェクトへの助成を行っています。これまでに、シトリン欠損症研究のために3,000万米ドルを充当しており、本疾患を対象とする研究に対して手厚い研究助成を提供しています。助成機会の詳細は、以下よりご覧いただけます。 https://citrinfoundation.org/ja/research/funding-opportunities/
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