2026年4月22日から24日にかけて、シトリン財団は、イタリア・ポッツオーリのTelethon Institute of Genetics and Medicine(TIGEM・テレソン遺伝学・医学研究所)で開催された「第3回尿素生成異常症および関連疾患に関する国際会議2026」に参加いたしました。

3日間にわたる本会議には、複数の国から研究者、臨床医、専門職が集まり、尿素生成異常症および関連疾患における近年の進展について議論が行われました。臨床研究、疾患メカニズム、治療法の開発、患者中心の視点など、幅広いテーマにわたる発表と討議を通じて、本会議は、この分野における科学的交流、連携、そしてつながりを深める重要な機会となりました。

シトリン財団は、シトリン欠損症に関する理解、研究、患者参画の推進に向けた私たちの取り組みについて、それぞれ異なる側面に焦点を当てた3件の発表を通じて、プログラムに貢献する機会をいただけたことを大変光栄に思います。

シトリン欠損症患者の実体験から得られた知見

患者の経験が、基盤にある代謝異常によって生じる機能面および心理面への影響を明らかにする手がかりとなり得るかを検討しました。患者団体主導による、シトリン欠損症(CD)の成人患者7名を対象とした質的調査の結果を、その他の補完的なデータとあわせて発表しました。患者の経験を体系的に引き出すことは、研究上の優先課題の設定に加え、疾患生物学に基づいた、目的に即した患者報告アウトカム指標(PROMs)の開発にも役立つ可能性があります。

バーバラ・ユー, 共同創設者兼代表

シトリン欠損症に対する包括的アプローチ:これまでの進展、得られた教訓、今後の課題

これまでに得られた教訓として、基礎生物学、前臨床での検証、ヒトを対象とした研究を積極的に結びつけることの重要性、治療アプローチの戦略的な選択と開発、研究基盤および臨床試験実施に向けた準備体制への継続的な投資、患者中心のデータや意見を研究上の優先課題に組み込むこと、そして治療を患者に届けるための有効な経路を設計することが挙げられました。

スーキット・チュー, トランスレーショナルリサーチ・パートナーシップ担当シニアディレクター

アドボカシーを超えて:患者コミュニティとともに創るシトリン欠損症研究

患者、臨床医、研究者を共通の科学的目標のもとにつなぐ共創モデルを紹介しました。希少疾患コミュニティを組織し、力づけることにより、患者主導の団体は、科学研究を可能にする基盤、データ、パートナーシップを生み出すことができます。本発表では、希少疾患研究における共創者として、患者主導の団体がどのような役割を果たし得るかを示すことを目的に、これらの取り組みを紹介しました。

浅見 ゆりか, 患者参画・研究プログラム担当シニアオフィサー

複数の発表では、シトリン財団が支援する研究プロジェクトが取り上げられ、新生児スクリーニング、臨床試験実施に向けた準備体制、自然歴、疾患モデル、治療法研究における進展が示されました。

主な発表は以下のとおりです。

財団が支援するプロジェクトに加え、シトリン欠損症に関連する独立した研究として、トルコ・イスタンブールのマルマラ大学医学部 小児科学講座 小児代謝疾患部門のブルジュ・オズトゥルク・ヒシュミによる発表「シトリン欠損症から得られた現実に根ざした教訓:成人患者2例と、希少性に起因する誤解釈のリスク」を拝聴できたことも、大変意義深いものでした。

これらの発表は、シトリン欠損症に対する国際的な関心が高まっていること、そして国や分野、患者コミュニティを超えた継続的な連携の重要性を示すものです。

このように大きな意義があり、活発な交流を生み出す会議を主催してくださったニコラ・ブルネッティ・ピエッリおよびレアンドロ・R・ソリアをはじめ、運営に携わられた皆さまに心より感謝申し上げます。本会議は、意義ある科学的議論に参加し、新たなつながりを育み、この分野の同僚や友人たちと時間をともにする貴重な機会となりました。

会議で共有された対話を今後も継続し、そこで生まれた連携と知見をさらに発展させていくことを楽しみにしています。