シトリン欠損症におけるマルチオミックス研究による疾患特異的代謝物の特性解明とバイオマーカー同定の試み

はじめに:

シトリン欠損症(CD)の有効な治療法の開発には、疾患の重症度や治療薬の有効性を評価するための有効なバイオマーカーがないことが大きな課題となっています。当財団が主導するこの研究は、CD患者から採取した血液サンプルを対象に、メタボロミクス、プロテオミクス、リピドミクス、トランスクリプトミクスによる解析を行い、CDの強固な循環型バイオマーカーを特定することを目的としています。当財団は、本研究に参加する300人以上の世界的な患者コホートを集めており、あらゆる年齢のCD患者100人以上を登録することを目標としています。


研究概要: 

本研究は、ヨハネス・ヘーベレ教授(チューリッヒ大学小児病院)、中村公俊教授(熊本大学)を共同代表研究者とし、日本、台湾、シンガポール、英国、米国の参加施設も参加しています。本試験は2023年に開始し、2024年・2025年に研究結果が出る予定です。

(2023年4月 更新)