この度、シトリン財団の助成により、ローラ・コントレアス博士とホルヒーナ・サトゥルステグイ教授による論文が発表されましたのでお知らせいたします。「外因性のaralar/slc25a12は、肝臓のリンゴ酸アスパラギン酸シャトル構成要素としてcitrin/slc25a13に取って代わることができる」と題する論文は、Molecular Genetics and Metabolismに掲載され、こちらから閲覧することができます:Molecular Genetics and Metabolism| Exogenous aralar/slc25a12 can replace citrin/slc25a13 as malate aspartate shuttle component in liver

本論文では、シトリン欠損症の治療法として、シトリン(-/-)マウスのシトリン/slc25a13の代わりに、脳内のアスパラギン酸-グルタミン酸キャリア(AGC)である外因性のaralar/slc25a12を用いることを検討しています。興味深いことに、外因性aralarの発現により、これらのマウスの肝細胞で観察されたNADH/NAD+の増加が逆転し、肝臓特異的トランスジェニックaralarを発現したシトリン(-/-)マウスの肝ミトコンドリアは、小規模ながら一貫してリンゴ酸-アスパラギン酸シャトル(MAS)活性が上昇していることが観察されました。これらの結果は、肝臓におけるAGC間の機能的置換を支持し、シトリン欠損症に対する有効な治療法として、ヒト肝臓の酸化還元バランス能力を改善するためにaralarの発現量を増加させることが有益であることを示しています。

本論文で得られた知見は、シトリン欠損症の有効な治療法の開発に向けて研究を進める上で有益であると確信しています。今後、皆様が参照される重要な論文となることを期待しています。

当財団は、シトリン欠損症の理解を深め、最終的にこの疾患の治療法を見つけるための研究プロジェクトに資金を提供し続けています。現在、最大3,000万ドルの助成金を提供しています。助成金募集の詳細については、こちらをご覧ください。

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